主用途:インコネル 625、異材溶接用
特徴及び用途
WEL AC 112は交流及び直流(棒プラス)による溶接が可能で、ニッケル-ク
ロム-モリブデン合金(インコネル625等)の溶接、ニッケル基合金と炭素鋼や
ステンレス鋼との異材溶接、炭素鋼への肉盛溶接に使用されます。約540℃まで
の高温下で使用可能であり、さらに低温での性能も優れており、9%ニッケル鋼
の溶接にも使用されます。その他、耐食性に優れたスーパーオーステナイト系
ステンレス鋼の溶接にも使われます。
作 業 注 意
1. 原則として予熱は行わず、パス間温度は150℃以下にして下さい。
2. 溶接棒の再乾燥は250~300℃で1時間くらい行って下さい。
溶着金属の化学成分の一例(%)
C Mn Fe P S Si Cu Ni Cr Nb+Ta Mo
ENiCrMo-3 ≦0.10 ≦1.0 ≦7.0 ≦0.03 ≦0.02 ≦0.75 ≦0.50 ≧55.0 20.0
~23.0 3.15
~4.15 8.0
~10.0
製 品 0.068 0.59 2.58 0.006 0.001 0.16 0.02 62.0 22.02 3.42 8.91
溶着金属の機械的性質の一例
引張強さ MPa 0.2%耐力 MPa 伸び %
ENiCrMo-3 ≧760 ─ ≧30
製 品
溶接電流値(AC & DC 棒 ⊕ )
棒径(mm) 3.2 4.0 5.0
棒長(mm)
電流範囲
(A)
下向 80~110 110~140 150~180
立向
上向 80~100 110~130 ─
フラックス系統:ライム型
識別色
端面:紫
溶 接 姿 勢:全 姿 勢 側面:紫